お役立ち情報を動画で提供する:外壁塗装業者の場合
価格競争を避けて「違い」をアピールする
物やサービスが足りない時代は、それを目の前に出すだけである程度売れました。
店を出せば通りかかった人がのぞいて商品を買ってくれて、「いい仕事」さえしていれば、いずれ口コミが広がって、売り上げも拡大していく。
そんな「のどかな時代」です。
今はそんな時代ではないことは、改めて言うまでもありませんよね?
脱サラして退職金でラーメン屋を開いて成功するような人は、ほとんどいません。
あっという間に閉店します。
物もサービスも溢れている時代だからです。
しかも、多くの人がスマホを使って、物やサービスを簡単に「比較」できます。
何を比較するかと言うと、大抵は価格です。
そうすると、一番安い価格を付けないと売れないことになってしまいます。
こういう、低価格競争になると、生産規模や販売規模が大きな大企業しか生き残れません。
中小ビジネスが120円の缶ジュースを低コストで作って、採算が取れるような数を売ることは不可能だからです。
そんな、物やサービスが余っている時代に、お客様から選ばれるためにはどうすればいいのか。
よく言われるのが「差別化」というやつです。
あなたの商品やサービスが、他とは違って優れていることを知らせれば、お客様から選ばれやすくなるのは分かりますよね?
ただ、多くの人は「差別化」を難しいと感じているのではないでしょうか?
「うちの商品やサービスが、特別、競合よりも優れているわけではないしなあ」
というのはよくあることです。
でも、実際に必要なのは、品質や性能、サービスが圧倒的に優れていることではありません。
「ここから買おう」という判断材料を提供できるかどうかです。
「判断材料を公開しているかどうか」だけでも充分に差別化になり得ます。
外壁塗装業者の差別化方法
あなたの商品やサービスが、他とは違って優れていることを知らせるのが一般的な「差別化」。
ただ、必ずしも商品やサービスが、特別、競合よりも優れているわけではない場合もあります。
その際も「判断材料を提供してくれる人」という差別化は狙えます。
分かりやすく、前回も登場した「外壁塗装」を例に挙げてみます。
私は外壁塗装の専門家ではないので、内容は想像です。ご了承ください。
あなたが外回りの営業をしているとき、いかにも外壁塗装が必要な住宅を見つけたとします。
そんな建物の外壁塗装をすることは、明らかにお客様のためと判断しました。
でも、「塗装が剥げてますね。手入れをしないと雨漏りをして、あちこちに傷みが出ますよ。うちなら〇〇万円で塗装しますよ」といきなりセールスしても、能天気に「じゃあお願いします」という人はなかなかいないでしょう。
詐欺まがいのインチキ業者との区別が付かないからです。
あなたはセールスをするために2つのことを達成しなければいけません。
1:外壁塗装が必要と思ってもらう事
2:塗装業者として自分を選んでもらう事
競合他社と比べて、特別有利な条件はそうそうないはずです。
工法にも差はなく、料金も差はないでしょう。
そんな場合でも、あなたが選ばれる方法はあるんです。
それは、あなたがお客様に情報を与えることです。
言い換えると、先生になるということです。
外壁塗装で言えば、
- 外壁塗装がはげると、壁の内側が傷んで家の寿命が短くなりますよ
- 塗装の目安は〇〇年に1度ですが、具体的にはこういう診断をしますよ
- 塗装の選択肢はAとBがあって、それぞれの特徴はこうですよ
という、業者としては「当たり前の情報」を教えてあげればいいんです。
その道のプロですから、簡単なことですよね?
でも、多くの人はこれを熱心にはしません。
それは、こんなことは業界では当たり前のことで、自分たちだけのオリジナルの特徴がないと、アピールしない傾向があります。
確かに、同業者からしたら「そんな当たり前のことで偉そうに先生ぶるなよ」と感じるかもしれません。
これが、専門用語で「知の呪縛」と呼ばれる罠なんです。
意識すべき相手は同業者ではありません。
専門知識を持たない素人のお客様なんです。
業界の中では、当たり前のことでも、知らないんです。
それを教えてくれたあなたを、「良心的な業者だ」と認識するはずです。
どうせ、どこに頼んでもそれほど料金に差がなければ、あなたが最安値でなかったとしても、情報を与えてくれたあなたを信頼して外壁塗装を依頼する、というのが、人間心理からも妥当な行動になります。
この「情報提供をする」という事自体が、強力な差別化なんです。
あなたのビジネスではどんな差別化の情報を提供できますか?
是非、升田企画に雑談レベルでご相談ください。
無料相談の範囲でも、個別に「客観的な」アドバイスができると思います。あなたのお話をお聞かせください。
升田企画・升田規裕